続・そすいのさんぽみち

~2015年4月1日 1件 追加投稿しました。累計510件~
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          C0344 福田金属箔粉工業KKの見学記(その1)

        琵琶湖疏水の散歩道・第494号(2012-11-21)   KANKANBOW

 

1)まえがき

 見学したのは83日の真夏であったが、種々の理由でまとめが遅れ晩秋の報告となってしまった。福田金属箔粉工業KKという名の会社が近くに存在するということは、私が山科区に移住した十数年前から知っており、私が化学企業を退職した頃の仕事の内容が無機系機能材料の研究開発であったため、退職後もその特異な企業戦略に注目し、新聞情報などの切り抜きを実施してきた。

 数年前から地元の「やましなを語りつぐ会」に入会し、山科の歴史に触れることを楽しみにしてきたが、その活動イベントの一つとして同社を見学する機会を得た。同社は広報活動の熱心な会社であり、会社の全体像を把握したい方は、同社の下記ホームページを開いて読んでいただきたい。

             http://www.fukuda-kyoto.co.jp/

 

2)新聞冊子に紹介された記事から

ここでは、過去約10年間に集めた新聞や冊子記事の中から、ほぼ2年間隔で選んだ資料4件を摘出して同社の成長した背景を紹介する。

    平成142002)年514日付の京都新聞紹介記事の要約

老舗のいま「日々に新た」と題した記事で、次の4項目が紹介されている。

ⅰ)明治初期に真鍮(しんちゅう)粉の製造を手掛けており、タバコのゴールデンバットの包装用錫(すず)箔を受注し、タバコの需要拡大に伴って生産が急増して、このことが会社の伝統産業から近代産業へ飛躍するキッカケとなった。

ⅱ)昭和10年台初期に、火薬などに使う金属箔粉を増産し、技術力を高めた。

Ⅲ)戦後の昭和221947)年に2代目社長に就任した福田嘉一が近代経営の手法を導入し、カラーテレビ、プリント回路基板用電解銅箔など先端産業の分野にまで製品を拡大した。

Ⅳ)現在、4代目社長・福田健氏の指導のもと、「ナノテク分野・環境・福祉をにらんだものづくり」に特化し、グローバルな21世紀を生き抜く老舗の道を指し示した。

 

    平成16(2004)年116日付の京都新聞記事

「脈々ニッポンの技」シリーズ38号に、福田金属箔粉工業の直径0.1ミリのチタンボールの製造施設の写真が紹介されており、プラズマの照斜で溶融されたチタンがゆがみのない真球に生れ変わると説明されている。また、折り畳み式携帯電話の折り曲げ部分に使われる圧延銅箔は、同社を含めた2社で世界の90%のシェアを占めている。

蓄積された箔の扱い方のノウハウが、今の技術につながっている。

               

    平成18(2006)年に紹介されたcomzine誌の記事

福田金属工業KKは、「第1回ものづくり日本大賞」の内閣総理大臣賞を受賞したことで有名であるが、開発のリーダー役を務めた梶田治さんとのインタビュー記事全文がネットで読むことができる。中身の濃い記事であるのでぜひ閲読してほしい。

    http://www.nttcom.co.jp/comzine/no043/wise/index.html

  平成21(2011)8月号の冊子「Fore」誌の記事

この冊子はみずほ総合研究所発行の会員制冊子となっており、公開が禁止されている。

表紙の見出しに“強い企業には{ワケ}がある”、記事の見出しには“「箔と粉」の技術を守りながら変革する”で、この時期の社長の林泰彦を記者がインタビューする形式でまとめられている。

内容を読ませていただく機会があったが、従来の公表記事に無かったものとして「産学公連携の強化」を強調しているのが目立った。

他社は「選択と集中」に特化し、得意な部分野を伸ばして事業を拡大していったが、同社は一度確立した技術を捨てずに維持して蓄積し、今や1000種類を越える金属粉の品揃えをしている。そして、京都の成功した中小企業として必ず登場する会社となったのである。

 

3)まとめ

 今回の見学会は、体調の不良で集合時間に遅れ工場見学の機を逸したが、担当説明者は数代につづいて才能のある経営者に恵まれ、適切な経営判断をしたことが成功のカギとなったとまとめた。そして、企業内容の説明も明確であった。もう一度機会を見付けて工場見学したいと考えている。次回(その2)は成功のカギとして「粉末冶金」の展開面で大手会社に負けなかったことを取り上げる予定である。

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